16時になると、思考が止まる。
文字を読んでいるのに内容が入ってこない。
同じ行を何度もなぞっている。
「もうダメだ」と感じながら、とりあえずスマホを手に取る。
SNSを5分見て、戻ってくる。
でも、何も変わっていない。
「ちゃんと休んでいる。なのになぜ疲れが残るのか」
しばらく、その理由がわからなかった。
スマホを見ていた。でも休んでいなかった
在宅ワークを始めたころ、休憩といえばスマホだった。
ニュースを見て、SNSを眺める。
「5分休んだ」という感覚はある。
でも作業に戻ると、どこかスッキリしない。
あるとき気づいた。
スマホを触っている間、目はずっと動いている。
脳も、情報を処理し続けている。
PC作業で疲れたのは、目と脳だった。
その状態で小さな画面をさらに見続けていた。
休憩ではなく、疲労の上塗りだった。
「休んでいるつもり」が一番怖い。
疲れている自覚が薄れるぶん、気づかないまま悪化していく。
「キリがいいところまで」で、2時間が消えた
スマホ休憩をやめようと思っても、そもそも休憩を取れていなかった。
「キリがいいところまでやろう」
「あと5分だけ」
「もう少しで終わる」
この積み重ねで、気づいたら14時から16時まで、一度も立ち上がっていない。
そして16時に思考が止まる。
意志で「ちゃんと休もう」としても、続かなかった。
転機はスマートウォッチのアラームだった。
1時間座りっぱなしが続くと自動で振動する機能があって、それをきっかけに「鳴ったら立つ」というだけのルールを作った。
何をするかは決めない。とにかく立つ。それだけだ。
この習慣がどう変わっていったかは、Noteに詳しく書いた。
アラームに決めてもらうようにしてから、休憩の取り忘れがほぼなくなった。
5分でやること
タイマーが鳴ったら、やることは3つだけ。
まず立つ。
それだけで、固まっていた体がほぐれる。
次に、遠くを見る。
窓の外でも、部屋の向こうでもいい。
モニターの高さを上げてから、立ち上がったときに自然と視線が遠くに向くようになった。
それまでは「見よう」と意識しないと、スマホに手が伸びていた。
近くを見続けていた目が、少し楽になる。
深呼吸を数回する。
「考えない時間」を意図的に作る。
情報を入れないというだけで、脳はかなり切り替わる。
スマホは触らない。
5分で劇的に回復するわけではない。
ただ、疲れの上塗りをやめるだけで、積み上がり方が変わる。
16時が、少し変わった
毎日繰り返すうちに、16時の失速が遅くなった。
完全に消えたわけではない。
ただ、「まだいける」と思える時間が、前より少し延びた。
それで十分だと思っている。
在宅ワークに完璧な回復はない。
ただ、崩れ方を少し緩やかにすることはできる。
16時の失速の原因が、休憩の取り方ではなくモニターの高さにあった話は別の記事に書いた。
どちらか一方ではなく、両方が絡んでいることもある。
立ち上がりやすさを作る足元の整え方については、フットレストの話が参考になるかもしれない。
参考リンク
厚生労働省「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/content/000580827.pdf
免責事項
本記事は筆者個人の作業環境改善体験をまとめた情報提供記事です。
作業環境の改善効果には個人差があります。
身体に不調がある場合は、環境改善だけでなく専門家への相談もご検討ください。

