正直に言う。
私はお小遣い制だ。
毎月使えるお金には上限がある。
好きなものを好きなだけ買えるわけじゃない。
だから失敗が痛い。
「これ、必要なかったな」と気づいたとき、
使ったお金はもう戻ってこない。
リストレストを2つ買った。
合計4,000円ほど。
1つ目は、パームリスト。
柔らかくて、手首の痛みは少し和らいだ。
でも、マウスは動かすものだ。
作業しているうちに、じわじわズレていく。
その都度直す。それがストレスになった。
2つ目は、クラウドファンディングで先行販売していたリストレスト。
浮遊感があって、キーボード用も付いてくるタイプ。
少し先行価格で安く買えた。
和らいだ気はした。
でも、痛みはなくならなかった。
夕方になると、相変わらず手首をブラブラさせていた。
今は引き出しの中に眠っている。
「また失敗した」とは思った。
でも、そのとき「なぜ失敗したか」まで考えられなかった。
しばらく経って、気づいた。
私は「なんとなくよくなりそう」という感覚で買っていた。
「なぜこれが必要なのか」を、一度も言葉にしていなかった。
「なんとなく」と「理由がある」は、全然違う
同じ「手首が不調」という状態でも、
原因が何かによって、必要なものは変わる。
それに気づいたのは、トラックボールを導入したときだった。
肩こりが続いていた。
手首も、夕方になるとなんとなく重かった。
ただ、そのときは「なんとなく手首によさそう」ではなく、
「マウスを使うたびに腕を動かし、手首をひねっている。それをなくしたい」
という理由があった。
トラックボールは手首をひねらない。
腕を動かさず、指先だけでカーソルを操作する。
買ってみたら、合った。
手首の重さが、数日で変わった。
リストレストは「手首によさそう」という感覚。
トラックボールは「手首のひねりをなくす」という理由。
この差が、成功と失敗を分けていたと思っている。
もう一つの成功例——デスクマットのとき
最近、デスクマットを買った。
これも「理由がある」買い物だった。
前腕の外側が痛くなって調べていったら、
キーボードを打つとき手首が宙に浮いていることがわかった。
「前腕を机に乗せて打つスタイル」に変えてみたら、痛みが落ち着いた。
ただ、机が冷たくて硬い。
前腕を当て続けると、腕が赤くなってくる。
だからデスクマットを探した。
目的は明確だった。クッション性があること。冷たくないこと。
1,200円のフェルト素材(サンワサプライ)を選んで、試したら合った。
前腕の当たり方が変わった。冷たさもなくなった。
「前腕を机に乗せるスタイルに変えたから、クッションと防寒が必要」
この一文が言えたから、選択肢を絞れた。
デスクマット選びの詳しい話(800円の失敗と1,200円の正解)はこちらに書いた。
買う前に「一文で理由を言えるか」を試す
今は、何かを買おうと思ったとき、
まず「なぜこれが必要か」を一文で言えるか確かめる。
言えれば、買う。
言えなければ、まだ買わない。
「手首によさそう」は理由じゃない。
「手首のひねりをなくしたい」は理由になる。
「なんとなく作業が楽になりそう」は理由じゃない。
「前腕を机に乗せるスタイルにしたから、クッション性が必要」は理由になる。
これだけでよかった。
シンプルすぎると思うかもしれないが、
4,000円のリストレストを無駄にしてからそれに気づいた私には、
この一文がかなり大きかった。
「合わなかった」も、活かせるようになる
理由を言語化して買っても、合わないことはある。
私はサリダYL9(4万円の椅子)を買って、
最初しばらく腰が微妙に浮く感覚が残った。
その経緯は別の記事に詳しく書いた。
でも「腰が浮く感覚をなくしたくて椅子を変えた」という理由があったから、
「椅子じゃなく、背面のカーブと腰の形が合っていないのかもしれない」という仮説が立てられた。
結局1,500円のクッションで解決した。
理由がなければ、「なんか違う」で終わっていた。
理由があれば、「何が違うのか」を考えられる。
お小遣い制で買えるものに限りがある分、
「なぜ合わなかったか」を次に活かせるかどうかが、ずっと大事だと思っている。
何から確認すればいいか迷っている場合は、5項目チェックから始めるといい。
「今の自分の環境で何がNGか」が見えると、「なぜこれが必要か」の言語化がしやすくなる。
免責事項
本記事は筆者個人の作業環境改善体験をまとめた情報提供記事です。
作業環境の改善効果には個人差があります。
身体に不調がある場合は、環境改善だけでなく専門家への相談もご検討ください。

