4万円の椅子を買って、クッションで腰と背中を整えた。
「これで完成した」と思っていた。
でも、一つだけ残っていた。
長時間座っていると、太ももの裏がじわじわ圧迫される。
背中は楽になった。腰も落ち着いた。
なのに、足元だけがまだ落ち着いていない。
椅子の高さジレンマ
在宅ワークを始めたころから、椅子の高さには悩んでいた。
デスクは固定式で、高さが変えられない。
椅子の高さで調整するしかない。
椅子を低くすると、足裏がきっちり床につく。
膝も90度になって、足元は安定する。
でも、肘が縮こまって、キーボードを打つ腕が窮屈になる。
椅子を高くすると、肘が100度くらいに開いて、腕の力が自然に抜ける。
でも、今度は足が少し浮く。
足が浮いた状態で長時間作業すると、太ももの裏が座面に押しつけられる。
血流が悪くなって、だるくなる。
それを避けようとして、無意識に浅く座る。
浅く座ると、骨盤が後ろに倒れて、腰が丸まる。
正しい姿勢の基本は「足裏全体が床につき、膝の角度が約90度」らしい。
その通りに椅子の高さを設定しても、太ももへの圧迫は消えなかった。
最初は段ボールで代用した
試しに段ボールを折って足の下に敷いてみた。
10センチほど高さを出すと、たしかに足が安定する感覚はある。
でも、段ボールはすぐにずれる。
少し足を動かすたびに「ガサッ」という音がする。
1週間で形が崩れた。
エレコムのフットレスト(3,980円)を試した
Amazonで探して、エレコムのフットレスト(高さ調整タイプ)を購入した。3,980円。

高さ固定のタイプもあったが、自分の体格に合うかどうか自信がなかった。
合わなければ逆効果になる。最初から高さ調整できるタイプを選んだ。
角度を10°に設定して、使い始めた。
足を置いた瞬間に、何かが変わった。
足がしっかり地面についた感覚。
太ももの裏への圧迫が消えた。
骨盤がすっと立つ。
4万円の椅子が、3,980円のフットレスト一つで完成した。
姿勢は「意識」じゃなくて「構造」の問題だった
フットレストを使うまで、ずっと「意識して姿勢を正す」ことをやっていた。
でも、40代になると意識の力には限界がある。
仕事に集中してくると、姿勢を意識する余裕がなくなる。
気づいたら30分後には元に戻っている。
足元が安定すると、意識しなくても骨盤が立つ。
骨盤が立てば、背中が丸まりにくくなる。
背中が丸まらなければ、首が前に出にくくなる。
姿勢は「意識」で保つものじゃなくて、「構造」で作るものだった。
それに気づいたのは、フットレストを使い始めてからだ。
「体に邪魔される」感覚がなくなった
フットレストを入れる前は、16時が一つの壁だった。
腰がだるくなって、集中が切れる。
意識が仕事ではなく、自分の体に向いてしまう。
今は1時間ごとに立ち上がって休憩を取っている。
でも、それは体が限界だから立つのではない。
自分で「そろそろ動こう」と決めて立てるようになった。
体の不快感に集中を奪われることが、なくなった。
「年のせい」じゃなかった、と思った。
環境の問題だった。
足元から整える、という考え方
振り返ると私の場合、順番が逆だった。
高い椅子を買う前に、フットレストを試しておけばよかった。
3,980円で足元を安定させてみて、それで変わるかどうか確かめてから、椅子を検討すれば良かった。
失敗とは言いたくないけど、遠回りをした。
もし今、「長時間座れない」「腰がすぐ疲れる」と感じているなら、
まずは足元を変えてみることをすすめたい。
椅子を変える前に。
デスクを変える前に。
環境設計の全体像と導入順はこちらにまとめた。
免責事項
本記事は筆者個人の作業環境改善体験をまとめた情報提供記事です。
作業環境の改善効果には個人差があります。
身体に不調がある場合は、環境改善だけでなく専門家への相談もご検討ください。

