椅子を変えた。
モニターの高さも調整した。
姿勢への意識もあった。
それでも、夕方になると文字が読めなくなる日が続いていた。
17時を過ぎると、画面の文字がにじんでくる感じがした。
同じ行を何度もなぞっている。
でも眠いわけじゃない。
「40代になったら、こういうもんだろ」と思っていた。
半年ほどそれが続いたとき、
ある日の夕方、ふと部屋の中を見た。
デスクの周りが暗かった。
画面だけが明るくて、周りは薄暗い。
「この状態で1日ずっと目を使っていたのか」と、そのとき初めて気づいた。
まず、子どものデスクライトを借りた
とりあえず手元を明るくしようと思った。
子どもが勉強机で使っているデスクライトを、一時的に借りてきた。
置いてみると、確かに机の上は明るくなった。
ただ、光が当たるのは一部だけだった。
スポットが当たっている場所は明るい。
キーボードの右端、モニターの横あたりは相変わらず暗い。
「明るくなった感」はあるのに、画面の周辺が均一に照らされていない。
しばらく使ってみたが、夕方の「文字がにじむ感覚」は変わらなかった。
問題は「手元が暗い」だけじゃなかった。
画面と周囲の明暗差が大きいことが問題だった、とそのとき気づいた。
BenQのモニターライトに変えた
モニターの上に乗せるバー型の照明があることを知った。
「モニターライト」と呼ばれるタイプだ。
BenQのものを選んだ。
自動調光機能がついていて、部屋の明るさを感知して光量を自動で調整してくれる。
置いてみると、画面の周辺と手元が均一に明るくなった。
子どものライトとは当たり方が全然違う。
影もほぼ出ない。
モニターの真上から、手元全体に光が広がる感じだった。
変化は3日で感じた。
夕方になっても、文字がにじむ感覚がなくなった。
前のめりになる頻度が減った。
気づいたら20時になっていて、まだ普通に作業できていた。
「眼精疲労が改善した」というよりは、
「無意識にやっていた目の負担を減らした」という感覚に近い。
光の問題は、気づきにくい
姿勢や椅子の問題は、体が痛くなれば気づく。
でも、照明の問題は体で感じにくい。
「なんとなく目が疲れる」「夕方になると集中力が落ちる」
その原因が光にあるとは、なかなか思いつかない。
天井照明だけで作業していると、
手元の明るさが足りていないことが多い。
そして画面だけが際立って明るい状態になる。
目は、画面と周りの明暗差を常に調整し続けている。
この調整が繰り返されるほど、目は疲れていく。
40代になると、この調整力が下がってくる。
若い頃は気にならなかった環境が、徐々に「きつくなっていく」。
私の場合、それが夕方の「文字が読めなくなる」感覚として出ていた。
自分のデスクの明暗差を確かめる3ステップ
「画面と周りの差がある」と言われても、慣れていると気づきにくい。
自分の目では判断しにくいことを、3ステップで確かめる方法がある。
① 天井照明を消す
夕方の時間帯に、一度天井照明を消して、画面だけをつけたまま作業してみる。
画面の明るさと、その周辺の暗さの差を、体で感じる。
「画面だけが浮き上がって見える」と感じたなら、明暗差がある。
② 目の状態を確かめる
①の状態で2分間作業してみる。
目が画面に引き寄せられる感覚、まぶたが重くなる感覚、額に力が入る感覚。
どれか一つでも出るなら、日常的に同じことが起きている可能性がある。
③ スマホカメラで客観的に確認する
スマホのカメラで自分のデスクを撮影してみる。
人間の目はある程度明暗差を補正して見るが、カメラは補正しない。
写真に写ったとき「画面だけが白く飛んで見える」状態なら、周囲の照明が足りていない。
私はこの方法で、「思っていたより周りが暗い」ことを初めて実感した。
やることは、一つだけだった
「完璧な照明環境を作る」必要はない。
画面だけが際立って明るい状態をなくす。
それだけだった。
具体的に私がやったのは、
- 画面の周辺(手元・キーボード付近)を照らすライトを1台置く
- モニター本体の輝度を少し下げる
- 窓からの逆光が画面に映り込んでいないか確認する
それで夕方の「にじみ」はほぼなくなった。
モニター掛けタイプを選んだ理由
子どものスタンド型ライトを試した感想は前述の通りだ。
「手元の一部しか明るくならない」という問題があって、長くは使わなかった。
モニターの上に乗せるバー型を選んだのは、影が出ない・デスクスペースを取らない・手元全体を均一に照らせる、という3点があったから。
在宅で1日中PC作業するなら、これが一番合っていると思っている。
BenQを選んだのは、自動調光がついているからだ。
朝と夕方で室内の明るさが変わるたびに手動で調整するのは面倒だと思っていた。
感知して勝手に変えてくれるなら、それがいい。
色温度はデフォルト設定のまま使っている。
青白すぎず、オレンジでもない。作業中に気になったことはない。
デスクライトは「最後の整え」に近い
デスクライトは、体の土台ができてから効いてくるアイテムだ。
足元が浮いていたり、モニターの高さがずれていたりする状態で、
デスクライトだけを変えても、変化は限定的になる。
まず体の基本的な配置を整えてから。
その上で、目の疲れが気になる場合に、照明環境を見直す。
全体的な「なんとなくだるい」という感覚には、光環境が関係していることもある。
その確認ポイントについては別の記事に書いた。
ちなみに、目の疲れには照明以外の要因もある。
モニターの高さが低いと、視線が下がって首に負担がかかり、それが目の疲れとして出ることもある。
その話はモニター高さの記事に詳しく書いてある。
参考リンク:
- VDT作業ガイドラインについて
https://koshc.jp/archives/2097 - 厚生労働省「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000025861.html - 一般社団法人 日本照明工業会「オフィス照明基準」
https://www.jlma.or.jp/
免責事項
本記事は筆者個人の作業環境改善体験をまとめた情報提供記事です。
作業環境の改善効果には個人差があります。
身体に不調がある場合は、環境改善だけでなく専門家への相談もご検討ください。

