手首が痛かった。
じんじんとした痛みが、夕方になると決まって出てくる。
無意識に手首をブラブラさせながら、仕事のことを考えていた。
このままだと、仕事に影響が出る。 その焦りが、最初の失敗を呼んだ。
手首をなんとかしたかった
低反発のパームレストを買った。2,000円。
手首を乗せると、クッションが受け止めてくれて、少し楽になった気がした。
でも、マウスを動かすたびにずれる。
そのずれるストレスが、じわじわ無視できなくなった。
ある日、移動するリストレストをニュースで見かけた。
クラウドファンディングで話題になっていた。2,000円。
「手首が浮く感覚」と書いてあった。
キーボードを打つときも、手首に追随してくれる設計だ。
でも、手首の痛みは改善しなかった。
4,000円。消えた。
「もしかしたら、手首を鍛えたら、痛みがなくなるのかも」
調べたら「医療用リハビリにも使われる」と書いてあった。
パワースピナーを買った。3,500円。
オートスタートで、ぶんぶん回る。
でも、そんなことじゃなかった。
手首を少し鍛えても変わらなかった。
それでも、この時期に一つだけ正解を引いた。
トラックボールだ。
腕をほとんど動かさなくていい。 手首の角度が固定される。
慣れるまで数日かかったが、じんじんとした痛みは、ほぼなくなった。
手首の問題は、道具を変えたら解決した。
クッションじゃなかった。角度だった。
※トラックボール導入の詳しい話はこちら。
→ [46歳、手首の痛みを”設計”で補う。トラックボールに変えてみた]
今度は、肩と疲れが気になり始めた
手首は解決した。
でも肩甲骨の奥が重い感覚は、また別の問題だった。
夕方の肩の重さ。
16時を過ぎると頭がぼんやりして、集中力が落ちる感覚。
昔より、明らかに早く崩れる。
そして、「やっぱり椅子なんじゃないか」と思い始めた。
若い人やYoutuberはいい椅子を使っている。絶賛している。
いい椅子だったら、解決するはずだ。
でも、お小遣い制だ。10万円は、さすがに出せない。
中古のオフィスチェアを買った。15,000円。
「まずこれで試してみよう」と思った。
すぐへたった。捨てた。
それでもなんとかしたくて、いろいろな物に手を伸ばした。
ルルドのマッサージクッションを買った。5,800円。
使っているときはいい。根本は変わらなかった。
お医者さんの姿勢クッションも買った。3,200円。
硬すぎて、子供にあげた。
NIPLUX NECK RELAXを買った。8,000円。
首に当てると気持ちいい。
でも翌日の夕方には、また重くなっている。
この時点で、いくら使ったか。
| アイテム | 金額 | 結果 |
|---|---|---|
| 低反発パームレスト | 2,000円 | 失敗 |
| 移動するリストレスト | 2,000円 | 失敗 |
| NSDパワースピナー | 3,500円 | 失敗 |
| 中古オフィスチェア | 15,000円 | 失敗 |
| ルルドのマッサージクッション | 5,800円 | 失敗 |
| お医者さんの姿勢クッション | 3,200円 | 失敗 |
| NIPLUX NECK RELAX | 8,000円 | 失敗 |
| 失敗合計 | 約39,500円 |
約4万円。
効果がなかったわけじゃない。
使っているときは、気持ちいいものも多かった。
でも、翌日の夕方には、また元に戻っていた。
「いいやつじゃないと、効かないのかもしれない」
間違えていたのは、道具じゃなかった
ある日、妻に言われた。
「そんなものをいっぱい買うくらいだったら、まず机の高さとか見直したら?」
ムッとした。
こっちは、お小遣いを削って、必死で試しているのに。
でも、その言葉が頭から離れなかった。
試しに、家にあった厚い本を2冊、ノートPCの下に重ねた。
画面が上がった瞬間、無理に姿勢を正そうとしていない自分に気づいた。
あれ。首が、楽だ。
「配置が悪かっただけなのか」
4万円使って、ようやくそこに気づいた。
0円でできることが、先だった
道具を買う前に、やるべきことがあった。
ステップ1:本2冊でモニターを上げる(1分)
分厚い本を2冊、ノートPCの下に重ねる。
画面の上端が目線より少し下にくるぐらいの高さがいい。
私の場合、3.5cmほど下が一番楽だった。
首への負担が減ると、夕方の肩の重さがかなり変わる。
まず1週間、これだけ試してほしい。
※なぜ3.5cmなのかの詳しい話はこちら。
→ [40代のPC作業がつらい原因は「3.5cm」だった]
ステップ2:古い雑誌で足元を安定させる(30秒)
足元に古い雑誌を数冊重ねて置く。
足裏全体が地面について、膝の角度が90度になるぐらいがおすすめ。
足が浮いていると、体重が全部腰に集まる。
骨盤が立つだけで、腰の違和感がかなり変わる。
ステップ3:50分タイマーをセットする(5秒)
スマホのタイマーを50分にセット。
50分作業したら、10分だけ席を立つ。
肩甲骨を回す。目を閉じる。深呼吸を3回。
それだけでいい。
40代の体は、動かさないと血流が止まる。
定期的に動かすだけで、夕方の崩れ方が変わった。
これが0円でできる、最初の3ステップ。
4万円分の道具を試す前に、これをやっていたら。
そう思うと、少し悔しい。
でも、順番がわかっただけで、その後は無駄な買い物が減った。
正解だったもの——わらしべ長者式で揃えた
失敗ばかりではなかった。 順番と用途を間違えなければ、効いたものもある。
コツは「安いものから始めて、楽になった分で次へ」だ。
100円均一の台で画面を上げて効果を確認してから、スタンドを買う。
スタンドで首が楽になったら、次はキーボードを分離する。
そうやって、少しずつ積み上げた。
| アイテム | 金額 | なぜ効いたか |
|---|---|---|
| BoYata PCスタンド | 4,000円 | 高さを固定できる。3年経ってもずれない |
| ロジクール ERGO M575 | 6,000円 | 手首の角度が固定される。腕を動かさなくなった |
| ロジクール K835 キーボード | 7,000円 | テンキーレスで右腕の移動距離が減った |
| エレコム フットレスト | 3,000円 | 高さを変えられる。骨盤が安定した |
| イトーキ サリダ YL9 | 42,000円 | 配置を整えてから買ったので、ちゃんと効いた |
椅子は最後でよかった。
配置を整えてから買ったから、初めて本領を発揮してくれた。
環境が変わると、家族との時間も変わった
夕方の崩れ方が変わって、気づいたことがある。
以前は、仕事終わりに子供や妻に話しかけられても、 「うん」「あとで」と返すだけだった。
頭の中にまだ仕事の疲れが残っていて、余裕がなかった。
環境を整えてからは、夕方に少し余裕が残るようになった。
妻に話しかけられて「あとで」と言う回数が、減った。
それだけだ。それで十分だ。
次にやること
0円の見直しで土台を整えたら、次は「何を、どの順番で買うか」だ。
私が5年かけて試した順番と、失敗しない導入順をまとめている。
→ [40代のPC作業環境ランキング|在宅5年でわかった正しい導入順]
私が10万円を失ってようやく気づいた「最初に間違えた手順」と、今も使っている具体的な測定値をNoteにまとめた。きれいな正解ではない。私の泥臭い試行錯誤の全記録。
あなたに同じことが起きるかは、わからない。
でも私には効いた。それだけの話です。
→ [40代在宅:10万円の失敗で得た「環境アップデート」全手順(有料Note・500円)]
私が間違えたのは、道具ではなく順番だった。
あなたの疲れの原因も、道具不足じゃないかもしれない。 まず、モニターの下に本を1冊差し込んでみてほしい。
それだけでいい。
免責事項
本記事は筆者個人の作業環境改善体験をまとめた情報提供記事です。
作業環境の改善効果には個人差があります。
身体に不調がある場合は、環境改善だけでなく専門家への相談もご検討ください。

